最新号57号を発刊しました。

56号特集
平成27年度 豊島区予算
5つの重点分野 今年注目の10事業は

豊島区27年度予算を見る

染み込んだ池袋のイメージ 
西池袋緑のアートカフェ社会実験 実行委員長 石森宏

まちに広場を
池袋の路面電車とまちづくりの会 溝口禎三

先進まちづくり事例
カフェ藤香想 要町

今月のキラリ人 株式会社ベジリンク
代表取締役社長 塚田祥世さん

第8回としまものづくりメッセいよいよ開幕!

などなど盛りだくさん
特集は以下のリンクから読めます。

特集 豊島区27年度予算を見る
平成27年度 5つの分野 今年注目の10事業は

まだまだ伸びる豊島の観光
シナジー効果を発揮しよう

豊島区の平成27年度予算案が公表された。
一般会計の当初予算規模は1113億9千6百万円、対前年度比33億1千万円で3.1%増となり、昨年に引き続き2年連続で過去最大規模となった。
これは歳入で区の人口増加と景気の回復により課税人口が大幅に増えたことによる5億2千6百万円の特別区民税の増収と26年4月からの消費税増税による18億6千6百万円の地方消費税交付金の増収などが主な要因となっている。 
区が示したこの予算の特徴は、持続発展都市実現、新庁舎開設準備、財政調整基金温存の3点だが、なかでも「消滅可能性都市」対策として掲げた「女性にやさしい街づくり」「地方との共生」「日本の推進力」という3つの柱を実現するために、F1会議提案の具体化、待機児童対策、国際アート・カルチャー関連事業をはじめとする様々な施策を総合的に展開する予算となっている。
27年度予算の新規・拡充の内容を中心紹介していく。
5つの重点分野とは
 27年度の新規・拡充事業は全270事業、約76億2千万円に、このうち重点化としたのは5分野になる。事業数と予算額は表のとおり。

(1)女性にやさしいまちづくり
①F1会議からの提案を形に…新庁舎4階に子育て相談・情報スペースを設置して「子育てナビゲーター」を配置、ワークライフバランス推進を目的に「としま100人社長会」など
②出産前からの切れ目ない子育て支援…としま育児サポート手帳の配布や妊娠前からの出産・子育て支援に関する情報発信「としま見る知るモバイル」など鬼子母神プロジェクトの推進など
③待機児童ゼロ作戦…H29年4月に待機児童ゼロを達成する目標で27年度は私立認可保育園7園を開設補助など
(2)日本の推進力「国際・アート・カルチャー都市」
①庁舎跡地が牽引する新たな文化にぎわい…オープンカフェ等庁舎跡地周辺まちづくり事業、国際アート・カルチャー都市街路樹装飾事業など
②オリンピック・パラリンピックに向けた文化プログラム始動…新庁舎まるごとミュージアム開設事業、観光イベント支援など
③マンガ・アニメの聖地からクールジャパンを発信…マンガ文化の調査、マンガ・アニメを活用した観光事業など
④未来遺産「雑司が谷」歴史と文化の街づくり…雑司が谷旧宣教師館文化財保存修繕事業など
⑤おもてなしインバウンドの整備…エリアwi‐fi構築事業、観光案内標識整備事業など
⑥スーパーバリアフリー都市の構築…池袋駅東西連絡デッキ整備事業、学習院椿の坂無電柱化整備事業など

(3)「超高齢社会」への対応
①豊島区認知症戦略…基幹型地域包括支援センター運営事業、コミュニティソーシャルワーク事業など
②介護予防センター構想…介護予防機能強化、普及啓発事業など
③医療費抑制プログラム…糖尿病重症化予防等による医療費適正化事業
④福祉基盤の整備…区外特養ホーム整備に向けた調査研究、南池袋四丁目老健施設の整備補助など

(4)安全・安心まちづくり
①セーフコミュニティの推進…繁華街警備隊結成、小学校児童の通学安全対策、区民ひろば運営費など
②災害危機管理体制の強化…新庁舎設置の災害対策本部を中心とした総合防災システム関係、災害時における緊急医療救護所の整備など
③不燃化10年プロジェクト本格始動…特定整備路線沿道地区・地区計画策定事業、まちづくり推進事業など

(5)新庁舎5月7日オープン
①日本一の区役所窓口を目指します…345日開庁総合窓口業務委託事業、365日開設コールセンターなど
②ようこそ、みんなの新庁舎へ…新庁舎整備の推進など

今年注目の10事業は…
①リノベーションまちづくり事業…空家の活用を図るため、オーナーに対する普及・啓発・家守事業を志す人の育成等を目的にリノベーションスクール及びセミナーを開催する(二千九百万円・マンション担当課) 
②23区初「B型肝炎ワクチン」全額助成…25年度より豊島区医師会が独自に行っていた全額助成制度を引き継ぎ、生後2か月から2歳までのお子さまを対象にワクチン接種の全額助成を実施。(三千二百万円・健康推進課)
③待機児童ゼロに向けた保育所整備…掲載図参照(十六億千二百万円・保育園課)
④仮称・南長崎マンガランド事業…マンガの聖地トキワ荘のあった南長崎にトキワ荘の復元を視野に入れた資料収集の調査やキャラクター像の設置に取り組む(二千五百万円・文化観光課)
⑤池袋駅東西連絡デッキ整備事業…南側でデッキの整備は27年3月の基本構想策定を受けて基本計画の検討へ、北側デッキについても協議をスタートさせる予定(四千八百万円・副都心再生担当課)
⑥豊島区認知症戦略7つの柱…掲載図参照(五千百万円・高齢者福祉課)
⑦今年2つの特別養護老人ホームが開設…10年ぶりに特養の開設が実現、4月に旧千川小学校跡地に「千川の森」秋には旧う中央図書館跡地に「(仮称)東池袋桑の実園」がオープンする。これにより区内施設は10施設定員は194人増の740人となる。H29年には在宅復帰やリハビリの拠点となる介護老人保健施設(定員150人)も南池袋に開設予定(2億7千万円・福祉総務課)
⑧池袋の客引き撲滅!「豊島区繁華街警備隊」結成…地域と連携を強め、屈強な警備員による警備隊を結成、年末年始を除く平日の午後3時30分から10時の間、2個班体制でパトロールを行う。(二千八百万円・治安対策担当課)
⑨国際アート・カルチャー都市推進事業…昨年10月より11名のプロデューサーによって検討されている都市構想が3月に発表される。世界中から人が集まる表現活動の具体化とは何か。どんな発信のプログラムが生まれるのか注目(四千九百万円・企画課)
⑩木密地域不燃化10年プロジェクト…前号に掲載、今年が正念場。(4億五千九百万円・地域まちづくり課)

おすすめ書籍

「財政支出ゼロで220億円の新庁舎を建てる」
溝口禎三 著

財政支出ゼロで220億円の新庁舎を建てる

豊島区をこよなく愛する著者が前著『文化によるまちづくりで財政赤字が消えた』に引き続き書き下ろした第二弾!「豊島区に住んでいて良かった」としみじみ思える本です。

定期購読のお申込み

『豊島の選択』購読をご希望の方は、詳細をご覧ください。お申込みは、お問合せフォームからお受けしています。