最新号59号が発刊されました。

59号特集
10年目の回遊美術館 5月14日より開催
パワーアップした見どころをご紹介

70会場、300人のアーティスト参加
 10回目の回遊美術館

豊島区新庁舎 5月7日より始動!! 
 byみんたん

「アツマル・ツナガル・ヒロガル」
 池袋アートギャザリングの想い
 画家/ C-DEPOT 代表 金丸悠児

先進まちづくり事例
 回遊美術館で注目の「池ポス」を企画
 マルプギャラリー 要町

今月のキラリ人 
 グラフィックデザイナー 鶴丸のどかさん

バタバタし始めた日本の観光
 東京B級国際論

などなど盛りだくさん
特集は以下のリンクから読めます。

特集 第10回新池袋モンパルナス西口まちかど回遊美術館
70会場、300人のアーティスト参加

アツマル・ツナガル・ヒロガル をテーマに開催
10年目でパワーアップした見どころをご紹介

5月14日(木)から27日(水)までの2週間、今年も池袋に回遊美術館の季節がやってきた。10回目を迎えた今年は、歴史的な豊島区役所新庁舎のオープン時期と重なり、池袋西口側だけでなく東口にも会場を広げて、池袋・要町・椎名町・目白・雑司が谷とエリアを伸ばしてこれまで以上に充実した展示やイベントを展開する。
また、今回は、展示やイベントの会場は70を数え、出展・参加するアーティストは約300人を超える規模となった。
池袋モンパルナスの精神を現代に引き継ぎ、未来につなげるという目的で開催する豊島区の美術イベントは成長しつつある。
公式パンフレットでは載りきらない耳より情報で回遊美術館を10倍楽しんでいただきたく、今号は各ページで企画をご紹介する

初の公募展をメイン企画に
『池袋アートギャザリング』で、まちにアーティストが集う場をつくる
メイン会場となる東武百貨店6階美術画廊では今回「C‐DEPOT Landmark」の企画展を実施する。この「C‐DEPOT」は、アーティストの金丸悠児氏(37)をはじめさまざまなジャンルを専門分野とする総勢80名の若き作家集団。2002年に結成し、豊島区要町に本拠として全国で活躍を続けている。
10回目の回遊美術館は、この金丸氏の提案で「池袋アートギャザリング」と名づけた公募展を全体のメイン企画としている。
これまで街かど展示会場としていた各店舗スペースの場所を12月に公開、各場所で展示希望の作品をインターネットで募集すると100人以上の作家から応募があった。
 「池袋モンパルナスの精神とは何かといえば、かつて有名な画家が育ったということ。これを紐解くと、時代ごとに最先端のところでトンガって頑張っている芸術家たちが集まり育つ場があるということではないでしょうか」実行委員会で語った金丸氏の言葉をもとに公募展の実現は決まった。
選定されたメンバーは約100名、合同で展示される東京芸術劇場5Fギャラリーには多様な作品が登場し、20の街かど会場では個展やパフォーマンスが繰り広げられる。東武百貨店美術画廊のLandmarkは、この中心。総勢48名もの作家の作品が集結する。(金丸氏のコメントは7pのコーナーで掲載)

「街で育つ・街が育つ」
回遊美術館の始まりは
~野見山暁治画伯と押見輝男
 名誉教授の特別対談~
10年前、回遊美術館は立教大学・東武百貨店・NPOゼファー・豊島区の四者の発起人により始まった。「池袋モンパルナスの精神と文化を今の時代にも引き継ぐよう、新たな芸術家が街で育つ環境を作り、また同じく街も成長していこう」と提唱したのは、当時の押見輝男総長。根津公一社長、齊木勝好理事長、高野之夫区長(いずれも当時)がこれに賛同し、新池袋モンパルナス~と新の文字を名前に冠して思いを込めた。
今回「池袋アートギャザリング」のコンセプトは「アツマル・ツナガル・ヒロガル」金丸氏の先の提案の言葉にも発起人の方々の思いは反映されているようだ。
その押見輝男立大名誉教授と昭和14年から池袋のアトリエ村に住み、昨年文化勲章を受章し、95歳の今なお創作を続ける野見山暁治画伯の対談が実現する。
野見山氏は「アトリエ村は芸術家にとって夢のような場所だった。余計な心配をせずに仲間と創作のことだけ考えていられた貴重な時間を持てたことは人生の宝物だ」と語っている。
5月23日(土)14時~16時
ぜひ聴きたい講演だ。

芸劇B1Fでは木工の
巨大船が登場!
〜メトロポリタンプラザビル&
 池袋西口公園ではライブアート〜
毎回楽しみな回遊美術館のシンボル的な大型展示といえば、東京芸術劇場B1Fのロワー広場だ。ここでは藤田朋一さんの木工造形による巨大船が登場する。ただ観るだけでなく船体に触れたり、自由に絵を書いたりしても良いとのこと(予定)作品がキャンバスになるなんて面白そうだ。また、作品を制作しているところを目の前で見られるライブアートも予定されている。池袋西口公園では5月23日(土)、24日(日)の2日間、ステージ上では2人の作家による制作競演、また公園内のごみ箱をペイントして作品に仕上げるパフォーマンスもある。
また、元池袋史蹟公園や西口五差路などでも期間中突如アートの作品が登場する予定だ。

まちかどこども美術展は、
豊島区新庁舎1Fセンター
スクエアで開催
〜特別制作「池袋モンパルナス」 イラストブックを配布します〜
回遊美術館の人気の企画「まちかどこども美術展」は、竣工したての豊島区役所新庁舎が会場だ。区内の区立・私立小中高24校、これまでに最多の約930点の生徒の作品を一堂に展示する。今年のテーマは「夢のまち」「できたらいいなこんなこと」「いろ・色・カーニバル」。話題の新庁舎の見学とともにいかが。
中高生の作品のなかにはプロ並みのものもあるようだ。
ここでは、今年10回を記念して特別制作した、池袋モンパルナスを知るイラストブックを期間中のみ配布する。

池袋モンパルナスの作家展
これはやっぱり見逃せない!
池袋モンパルナス時代の作家を特集し続けている「アトリエ村の案内人」といえば椎名町にある小さなギャラリー「ギャラリーいがらし」さん。今回で第21回を迎えるライフワークの「池袋モンパルナス展」は回遊美術館必見の展示会場だ。今年は体調もあり、急きょ開場は土日が中心になるかもしれない。来場の際はご確認を。
この五十嵐さんが企画する展示はこのほか2会場、エチカ池袋ギャラリーでは「尾内健治展」、興産信用金庫城西支店では「鈴木金平展」がある。お二人とも池袋モンパルナス時代の当時の画家に師事し、交流した。真に迫力ある作品もまた見逃せない。

椎名町では「マンガ地蔵」のお披露目イベント
〜金剛院とトキワ荘協働
 プロジェクトのコラボ企画〜
池袋駅周辺だけでなく椎名町や要町、目白などの各エリアでは、地元ギャラリーなどが中心となった取り組みがあることも特筆したい。(各エリアの内容は8pからの街から情報に記載)
ここでは、まず椎名町でお披露目される「マンガ地蔵」をご紹介。今春に設置された金剛院内の「マンガ地蔵」はすべてのアーティスト・クリエーターが創造の力を育み交わる「創造の縁を結ぶ」ことを祈願している。
錫杖をペンに持ち替え、光背にペン軸をかたどったお地蔵様の姿は良く見るとまだまだ細工が施されている。デザインしたのは地元のまちづくりグループ、トキワ荘協働プロジェクトで活動する一乃瀬光太郎氏と齋藤基貴氏。お地蔵様の向きにも注目すると面白い。
5月16日(土)は、このマンガ地蔵のお披露目イベントを開催。トキワ荘の漫画家、水野英子氏の講演会や「じぞうマルシェ」なるクリエーターズマーケットも行う。

 回遊美術館のパンフレットは区内公共施設や展示参加会場などで事前配布中!

おすすめ書籍

「財政支出ゼロで220億円の新庁舎を建てる」
溝口禎三 著

財政支出ゼロで220億円の新庁舎を建てる

豊島区をこよなく愛する著者が前著『文化によるまちづくりで財政赤字が消えた』に引き続き書き下ろした第二弾!「豊島区に住んでいて良かった」としみじみ思える本です。

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