最新号62号が発刊されました。

62号特集
豊島区まちづくりの集大成
当初プロジェクト59の案を発表!

としまアート夏まつり2015
byみんたん

伝統工芸保存会・後継者募集への想い
豊島区伝統工芸保存会会長 上原實

先進まちづくり事例
豊島区内のPRキャラクター大集合

今月のキラリ人
工房ギャラリーCHIPs 立体造形作家
わたなべちよみさん

お店の多言語メニューが簡単に作れるサイト
「EAT東京」

などなど盛りだくさん
特集は以下のリンクから読めます。

特集 豊島区 国際アート・カルチャー都市構想の具体策
多様な文化が出会い交流できるスーパーバリアフリー都市とは

豊島区まちづくりの集大成
当初プロジェクト59の案を発表!

昨年10月に国家戦略特区のビジョンとして掲げた「国際アート・カルチャー都市構想」
今年3月に11人のプロデューサーによる概要案が示され、この6月にはその解説編が発表された。
この構想は、先ごろ決定した特定都市再生緊急整備地域の整備方針にも含まれる重要な指針として、これまでのまちづくりの集大成となるものだ。
基本理念は3つの柱
①多様性を活かしたまちづくり
②出会いが生まれる劇場空間
③世界とつながり人々が集まるまち。
これに基づいて解説編に記されている具体化を目指すプロジェクト59を掲載する。
なお、今後は秋より新たに設置する国際アート・カルチャー都市懇話会を中心に具体化の検討を始める予定とのこと。
当初案59のプロジェクト

①多様性を活かしたまちづくり
既存の文化資源、文化活動の連携(オールとしまの魅力発信)
●トキワ荘通り協働プロジェクト
●(仮称)南長崎マンガランド
●未来遺産雑司が谷(雑司が谷旧宣教師館リニューアル、雑司が谷情報ステーション)●池袋=自由文化都市プロジェクト●旧鈴木信太郎邸公開●伝統工芸後継者育成
●ソメイヨシノプロジェクト推進
●モンパルナス関連収蔵作品、マンガ、文学の企画展開催●新庁舎まるごとミュージアムによる文化発信●とげぬき地蔵を舞台とした、高齢者のアート・プロジェクト●区境等での他区との協働アート・プロジェクト
新たな文化の受容・創造(アーティスト支援、表現活動の場の提供、創住近接)
●外国人アーティストの滞在支援●としまアートステーション構想の推進●新池袋モンパルナス西口まちかど回遊美術館の拡大●クリエイティブ産業や関連する高等教育機関の誘致●リノベーションの活用によるアーティスト・イン・レジデンスの推進
総合的な文化プログラムの展開
(オリンピック・パラリンピック
文化プログラムを目指して)
●フェスティバル/トーキョーの拡大●東アジア文化都市検討●創造都市ネットワーク日本の活用●障害者・高齢者アート展の拡大●池袋演劇祭の拡大●区民参加型文化プログラムの検討・実施●和食など食文化の発信

②出会いが生まれる劇場空間
バリアフリーで人間優先の都市空間の整備
●無電柱化の推進●池袋駅東西連絡デッキ整備及び地下空間の改善●池袋駅周辺整備●池袋副都心再生
劇場空間としての都市空間の開放、規制緩和(公園、広場の劇場化)
●防災公園、周辺区道の整備●街路樹装飾●グリーン大通りオープンカフェ設置●庁舎跡地周辺まちづくりの推進●容積率・用途等土地利用規制の見直し●現庁舎、公会堂の取り壊し前のアート活動への活用●ストリート系アーティストの活動場所の確保●公園利用の拡大●再開発に合わせた文化交流施設の確保
エリアマネジメントによる都市空間の活用(民間活用、多様な主体の協働)
●エリアマネジメントの民間開放
●民間敷地内空地の活用●民間再開発による魅力的な都市空間の創出・活用●官民連携によるリノベーションまちづくりの推進

③世界とつながり人々が集まるまち
世界都市としての拠点性・発信力強化(多様なメディアの活用、リアルとバーチャルの融合)
●ホームページ刷新●バーチャルメディアとの連携強化●国際イベントの誘致●アートオリンピア開催●海外企業の立地促進●海外の文化芸術団体・アーティストの誘致・招聘●海外都市交流
豊島区発のオリジナルコンテンツ
●新庁舎まるごとミュージアムによる文化発信●マンガ・アニメの発信●コスプレフェスティバルの拡大●アニソンイベントの開催
インバウンド観光の推進(「おもてなし」環境の整備)
●無料エリアWiFi構築●キャッシュレス決済環境の整備●観光案内整備、デジタルサイネージ(多言語対応)の設置●外国人観光客へのおもてなし●外国語による有料観光案内サービスの要件緩和●留学生等の誘致と活用●ホテル整備(外国人向け滞在型宿泊施設)●文化・観光ボランティアの育成

11人のプロデューサーによる
提案内容は
相澤崇裕
(吉本興業㈱経営企画室室長)
【豊島区でのアート/カルチャー系創業をステータスに】
●アート・カルチャー分野のスタートアップ企業にとって豊島区での創業が一種のステータスとなることを目指すべき。
●ロンドンのTech Cityのアート・カルチャー版のようなことを池袋でできないか。

猪子寿之
(ウルトラテクノロジスト集団チームラボ代表)
【道路や公園を光のデジタルアートに、デジタル遊園地で教育】
●デジタルで制御された光で、区内の公園や道路を一つの巨大なアート空間にする。
●デジタル遊園地は、都市の中の建物の中に作ることができる。ただ楽しいだけではなく、子供の創造性や共同性の知育にもなるし、観光にもつながる。

鈴木美潮
(読売新聞東京本社メディア局編集委員)
【食事・アニソン・ヒーロー・ライブスペース・メディア戦略】
●アニメソングの名所にできると良い。歌はクールジャパンの中で欠落している部分である。
●メディア戦略として「日本で初」「日本でここだけ」が重要。

髙井喜和
(㈱京田クリエーション代表取締役社長)
【子育てファミリー・絵本・スイーツ・清掃工場煙突アート・アニメ・公園遊具・こどもの城】
●子育てファミリーの参加型イベントがある絵本ランドやニュータイプの「こどもの城」はどうか。
●公園の遊具を第一線で活躍する絵本作家や、イラストレーター・映画監督・アニメーターにプロデュースしてもらってはどうか。

高橋豊
(㈱アニメイトホールディングス社長)
【カルチャー発信のストリートを増やし、駅を出た瞬間に「始まっている感」のする街づくりを】
●乙女ロードだけでなく、○○ストリート、○○通りなどカルチャー発信する仕掛けが必要。
●池袋にトキワ荘を再現しては?

橘正裕
(㈱ナムコ取締役会長)
【情報発信力の強化、インフラ環境の整備、インバウンド対応】
●案内看板の多言語対応が必要。
●豊島区でアピールするものが固まってきたら、海外で開催される日本文化の展覧会でアピールしてみてはどうか。

中村園
(㈱アレグロ代表取締役)
【個人ミュージアム・アートコンテスト・庭園・光】
●個人ミュージアムを作ってみてはどうか。個人宅にはびっくりするようなものがある。
●今ある公園を各国の庭園風に変えてみてはどうか。水の音は人の心に良い波動を送る。世界遺産を巡る公園を作り水と調和すると楽しい。

前田三郎チーフ
(㈱キョードーファクトリー代表取締役社長)
【ライブエンターテイメントがあふれる街「としま」】
●劇場の多い街、さらに劇場や路上ライブのできる場所を増やせば、N.Y.のブロードウェイやロンドンのウェストエンドのようになることも可能。
●パリでは地下鉄の通路でもジャズやポップスが演奏され、街角では画家が絵をかき、ダンスが見られる。池袋が日本で初めて実現したら、世界中から見に来るだろう。

宮田慶子
(新国立劇場 演劇芸術監督)
【文化芸術を箱から出す/駅から5分でタイムトラベル】
●まちのいろいろな場所を文化芸術の舞台にするという発想にはしっかりとしたアートディレクションも必要。
●人々の暮らしと巨大ターミナルが一体となっているまちは池袋しかない。日本人のそのままの暮らしを知りたいという外国のアーティストたちにホームステイを推奨するのもよい。

湯川れい子
(オフィス・レインボウ代表)
【女性を対象にイベント、音楽・アニメの活用、世界発信】
●女性が集まるところに流行が生まれる。アートマルシェを継続すると情報発信になる。
●アニメとコスプレ。この大きなフェスを池袋で。
●英語で発信できる窓口を置き、情報発信していくことが必要。フランス語、スペイン語、中国語でも発信できれば強い。

横澤大輔
(㈱ドワンゴ取締役CCO)
【観光資源のデジタル化、若者文化、消滅可能性都市のハブに】
●観光資源をうまくデジタル化して、現場とネット上とで、人が二度集まるような場所を作り、それを若者文化とつなげていく。
●「当たり前のものが変わる」、「大人が本気で遊ぶ」というのが、若者たちにささるキーワード。
●まちぐるみで何かをやっているというサインが大切。

(※豊島区国際アート・カルチャー都市構想【解説編】より抜粋)

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