最新号79号が発刊されました。

79号特集
2017年 豊島新時代の姿が現れる

カタチから内容へ 街が変わる!を実感する施策に着手
高野之夫さん(豊島区長)

新年ご挨拶

つたの絡まる赤レンガのミッションスクール
立教大学 池袋キャンパス byみんたん

今月のキラリ人
「はばたけ千早」岡本まゆみ さん

新連載 世界のまちに学ぶ
アメリカ サンディエゴ

雑司ヶ谷物語
想像に及ばない門前茶屋の繁盛ぶり

などなど盛りだくさん
特集は以下から読めます。

2017年 豊島新時代の姿が現れる
街が変わる! の仕掛けを見せる一年に

豊島区が目指す「国際アート・カルチャー都市」、一昨年にその構想を打ち出し、昨年はそのスタートと位置付けて、まず区民の特命大使1157名の応援団が生まれた。
2020年夏が第一段階の仕上げとすれば、準備ができるのもあと3年余り。今年は、豊島新時代に向け、この目標が具体的に豊島区をどう変えるのかを問う一年になるだろう。
年頭にあたり、豊島区長にその意気込みを伺った。
(聞き手:小林俊史 本誌編集長)

カタチから内容へ
街が変わる!を実感する施策に着手

2017年は内容(コンテンツ)に注力…2019東アジア文化都市へ応募

―昨年末には、旧庁舎跡地の新ホール棟の起工式も行われ、「4つの公園と8つの劇場」と示された国際アート・カルチャー都市の舞台の形は見えてきました。

3月に「さよなら公会堂」のイベントを行ったばかりですから、息つく暇もないスピードです。一昨年そして昨年と豊島区は大きな変わり目を迎えた年と言えるのではないでしょうか。
「住みたい街」の常連になった池袋は、街が変わっていく、というイメージがかなり定着したようにも思います。確かに、区役所新庁舎に続いて、南池袋公園、今後も新ホールと庁舎跡地エリアの8つの劇場、造幣局跡地など2020年までに完成を予定する施設は目白押しです。
一方、池袋駅東口だけでなく、大塚や巣鴨、南長崎など、各地域でも街のリニューアルが進んでいます。池袋駅西口もいよいよ再開発事業への着手が始まりました。
今年は、それぞれの地域の舞台で展開される内容(コンテンツ)を具体的にし、その効果への期待が実感できる都市像を示せるよう注力します。いわゆるソフト面での充実です。

―それにどう取り組むのですか

トップマネジメントとボトムアップの両面からの推進、そして民間と行政の連携強化が大切です。

例えば2019年秋からの新ホールのオープニングの際には「宝塚歌劇団」の上演が決定しました。その後2020年春に竣工を予定している南長崎の「仮称・マンガの聖地としまミュージアム」では、地元の皆さんと協働で地域一体となって集客に取り組む計画です。
今年3月に開催する「東京アニメアワードフェスティバル2017」は、池袋が国際的なアニメ映画祭のメイン会場になるものです。アニメの原点はマンガ、マンガが花開いた創作の地は豊島区ですから、2020年までには再びここがアニメの聖地になるべく、アニメイト様をはじめとする民間企業の方々との連携で成功させていきます。
また、今年春には、国が募集する2019年度の東アジア文化都市の開催都市に立候補します。これは、日中韓3ヶ国において、文化芸術による発展を目指す都市を選定し、3都市がさまざまな文化芸術イベントを実施して東アジア域内の多彩な特色ある文化の国際発信力を担うものです。1月からは区に担当する課を設けます。
宝塚歌劇団などが行われる新ホール、マンガ・アニメの聖地、昨年開催した「大田楽 いけぶくろ絵巻」のような伝統芸能とコスプレのコラボレーションなど、特命大使をはじめとする区民の方々のお力をいただき、この東アジア文化都市の開催都市として、区民の方々が心から誇りに思える豊島区のまちづくりを進めたいと思っています。

生活の質を上げる施策に
大胆にチャレンジ
…子ども・女性・高齢者

―昨年は、小池都知事が誕生しました。政治の変化を今年はどう捉えますか。

小池百合子都知事が掲げる東京大改革には大いに期待しています。東京は、2020年をきっかけにして大きく変わろうとしています。その中に確実に豊島区も参加しています。私を含め、区民の方々も東京都と接点が増えていると実感されているのではないでしょうか。
こうした機を大切にして、「国際アート・カルチャー都市」にふさわしい、区民の生活の質を上げる施策に大胆にチャレンジしていきたいと思っています。具体的には「子ども・女性・高齢者」施策を他に先駆けた先進的モデル事業を国や都とも連携して取り組んでいくことです。
今、予定しているのは、まず子どもの放課後生活の充実、「遊びも学びもより豊かな場」にするため、子どもスキップを教育委員会に移管して、児童と安全と施設管理の管理を一元化します。これは福祉と教育の連携の先進事例として国からも高く評価されている子どもスキップが今年度、区内の全小学校で設置されたことにより、取り組めるもので、文科省の放課後子ども教室推進事業の具体化になるものです。
また、昨年11月に介護保険と保険外サービスを組み合わせる「混合介護」が国家戦略特区の活用により規制緩和される方針が示されたことを受け、いち早く東京のモデル地域として実施したいと準備しています。
待機児童対策としては今年4月に区庁舎内2階に認可保育所を開設するなどの新設で17年度中の待機児童ゼロを目指します。引き続き、女性に優しいまちづくりにも邁進していきます。

おすすめ書籍

「財政支出ゼロで220億円の新庁舎を建てる」
溝口禎三 著

財政支出ゼロで220億円の新庁舎を建てる

豊島区をこよなく愛する著者が前著『文化によるまちづくりで財政赤字が消えた』に引き続き書き下ろした第二弾!「豊島区に住んでいて良かった」としみじみ思える本です。

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