特集
2020年 すべての人が輝く「としま新時代」
「舞台」から「ひと」へ 「稼げる自治体」を目指す
高野之夫豊島区長 年頭インタビュー
テーマ別 池袋の歩き方 2020
byみんたん
池袋疾走日記 by古市コータロー
トキワ荘のあった街から by小出幹雄
雑司ヶ谷物語 江戸の近隣に立地する観光地 参詣者で賑わう 鬼子母神門前
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豊島区の文化的遺産としての「新教育」運動 by東谷仁
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特集は以下から読めます。
「舞台」から「ひと」へ「稼げる自治体」を目指す
「百年に一度の大変革」の遂行により、「としま新時代」は本格的に始まっている。まちづくり事業は着々と姿を見せ、今後、その成果が問われていく。
豊島区長に2020年からの取り組みを伺う。(聞き手:小林俊史 本誌編集長)
『未来の東京・戦略ビジョン』に国際アート・カルチャー都市
―2020の豊島区政への抱負を伺います。
高野区長:昨年の12月27日、小池百合子都知事は『未来の東京・戦略ビジョン』を発表しました。この中で2040年代のビジョンのもと 2030年に向けた戦略が打ち出されており、東京中心部の主要な拠点の将来像として、池袋の国際アート・カルチャー都市が挙げられています。東京城北地区の豊島区が掲載されたのは初めてのことです。
昨年、当初は無謀と呼ばれた東アジア文化都市の国家的文化事業を、区民の皆さんと一体となって成し遂げることができました。またまちづくりに向けた記念事業23のプロジェクトを進め、これまでにない集中投資を行いました。コツコツと積み重ねてきた豊島区の将来像が東京の確固たる地位を示すようになったのです。
2020年は「としま新時代」を切り拓く年になります。
誰もが主役になれる劇場都市
「舞台」から「ひと」へ
―23のプロジェクトはどう展開していくでしょうか
百年に一度の大変革と名付けたプロジェクトの遂行により、誰もが主役になれる劇場都市の「舞台」は完成を迎えます。
これからは、この舞台に相応しい「演目」の充実を図り、魂を込めていく時であります。
舞台の活動が人を呼びこみ、周辺と合わせて魅力的なエリアを形成するのです。
1+1=以上の連鎖反応で、まち全体がにぎわいを作れるように面的な展開を生み出し、世界からヒト、モノ、カネ、情報を常に惹きつける、それが地域経済を活性化していきます。
2年度は、まちの魅力と価値を最大限に引き出す「ひと」が主役となる事業を積極的に進めていきます。
高齢者・子どもと女性…
すべての人が輝く「としま新時代」
―「ひと」が主役となる事業とは
豊島区は人口密度日本一、一人暮らし高齢者の割合も日本一です。次は〝オールとしま〟で少子高齢化社会に先手を打っていきます。
一人暮らしの高齢者の方が「社会的孤立ゼロ」「百歳健康」「一人暮らしでも安心」な「日本一高齡者にやさしいまちづくり」に取り組みます。
また、「子どもと女性にやさしいまちづくり」もこれまで同様に待機児童ゼロへのさらなる挑戦を続けます。今年も3月までに保育所6園352名分を整備し、定員を確保しました。令和3年4月に向けては7園420名分を誘致する計画です。
今年の豊島区は『すべての人が輝く「としま新時代」を切り拓く』をテーマにしています。
「安心・安全」と「稼げる自治体」で
住民サービスを充実させていく
―まちづくりへの投資、その成果はどう豊島区を変えますか
今年は、2020東京オリンピック・パラリンピックの開催年になります。新時代のスタートです。2020年以後、確実に都市は国際評価を受ける時代に入ります。その前にできる準備は十分にしておきたいという思いで、これまで進めてきました。
この投資効果を区民に還元していくためには、持続的な質の高い運営を行っていく必要があります。それには、これまで本区が実現してきた「公民連携」をさらに進化させる地域経営を実現していかなくてはなりません。
まちの発展の基本「安心・安全」とともに、知恵と工夫を絞り、豊島区だからこその価値を生む。価値あるまちだからこそ、次の投資を惹きつけるのです。そのような「稼げる自治体」の好循環を目指して区民サービスを充実させていくのが「としま新時代」ではないかと思っています。
―ありがとうございました。