最新号110号が発刊されました

110号特集
「2020としま新時代のまちづくりを考える Ⅰ」

とっぴぃも10年目を迎えるにあたり、これまでの特集を振り返ります。7年前の記事では公園づくりについて語られていますが、まさかこんなに区内の公園が生まれ変わるとは、当時は思わなかったです。

「豊島区の新しい公園 雑司が谷公園&イケ・サンパーク」
byみんたん

池袋疾走日記 大型二輪の免許を取得した古市コータローさん。池袋の街もバイクで疾走するのでしょうか?迫力ありそうです! by古市コータロー

豊島区の文化的遺産としての「新教育」運動 by東谷 仁

トキワ荘のあった街から by小出幹雄

「街のこころ 大塚ものがたり」 by城所信英

雑司ヶ谷物語 鬼子母神のはじまり「鬼」の字にツノがない理由とは?

などなど盛りだくさん
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特集は以下から読めます。

2011年(平成23年)10月(第14号から)特集:エリアマネジメントで商業地区は大きく変わる

ニューヨーカーお気に入りの公園…ブライアントパークの事例を見る
ブライアントパーク
マンハッタン、ミッドタウンのど真ん中、5番街沿いのニューヨーク市立図書館(映画「猿の惑星」で昔のニューヨークの象徴的な建物としてライオンの像が登場していましたね)の西側にある公園。今や観光でも有名なスポットだが、30年前には「怖い」公園と言われ人が近寄らない公園だった。公園再生の理由を探ってみる。

工夫がいっぱいの公園
オフィス街の真ん中なので、平日の昼間は中央にある芝生広場ではランチを楽しむビジネスマンやカップルで賑わい、夏の夜には特大のスクリーンを使っての映画祭やフィルムコンサートを楽しめる。週末はステージで音楽コンサート、冬には仮設のアイススケート場が登場するなどイベントも充実し、今では、いつ行っても楽しい公園と評判だ。広さは約8エーカー(約1万坪)あるが、芝生広場以外の場所はそれほど広くない。それでも木陰でチェス、読書、卓球、レストランで食事などを楽しめるようさまざまな工夫が施されている。

公園は民間NPOが運営管理
公園の所有者はニューヨーク市だが、その運営管理はブライアントパーク保護協会(BPRC)という民間NPOが行っている。BPRCは70年代に昼間でも麻薬取引が行われるほど治安悪化した公園を修復しようと、近隣の不動産オーナーたちがロックフェラー財団等の援助を受けて設立したもの。市と87年から15年間の公園管理権のリース契約を締結し、5年間の改良事業の後、公園管理を監督する組織としてスタートした。実際の業務やイベントの企画、清掃、警備などはBPMCというジョイントベンチャー型の事業体が行い、市公園局から完全に独立した採算をとる今日の姿になっている。

BPRCの予算と財源
現在は市からの直接的な経費の補助はなく、歳入はすべて民間の資金で行っている。歳入源の内訳は①イベント等のスポンサー収入が40%②公園内施設の賃貸料が35%③近隣からの分担金が25%で、これは地元提案によりビジネス改善地区(BID)として州法で指定されたエリア内の不動産所有者や商業者が加入するしくみだ。   警備や清掃によって公園の環境浄化と治安改善がなされ周辺ビルの商業的価値が増加しているために安定的な収入源になっている。

ビジネス地域では公園は不動産価値を高めるまちの財産
米国ではブライアント・パークだけでなく、ビジネス地域のエリアマネジメントは地元からの提案によって州法で規定することができ、公園管理においてもNPOの果たす役割が大きくなっている。
BIDの考え方は公園を積極的に活かして、まち自体の価値を高めようとする意識だ。こうした米国の背景には、企業等の寄付に対する税制の優遇策などが大きく影響していることは言うまでもない。

民間によるエリアマネジメントを
国内でも有楽町や汐留、横浜のような大型再開発や企業主体のエリアマネジメントは目立ってきているが、池袋・大塚・巣鴨の駅前のような地元主体の商業地区では各々の特色でエリアマネジメントの手法を研究することを考えていいのだろう。 実際、すでに商店街や町会・NPO・ボランティアなど活発に自治活動が行われている。
こうした活動をエリアマネジメントとしてどう活かしていくかが今後の課題だろう。
地域の自主的なエリアマネジメントの意識を育てる施策が必要だ。
あなたはどう考えますか?

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